目指したのは食パンの美味しさを凝縮するフライパン
「100秒でプロ級トーストが完成!外サクッと中はふんわり食パン専用鉄製フライパン ルポア」の開発にあたりこだわったところをお伝えしたいと思います!
パンを美味しく焼く原理とは?
一般的に食パンをトーストする際には、トースターを使われる方が多いと思いますが、ベーカリーの専門家は、トースターを使うこともありますが、石窯の中の石の上、オーブンの中の鉄板の上等、パンを直接熱源に直接あてる方法で焼いた方が良いことを知っています。ベーカリー用語では「直焼き(ハース)」といっています。

ピザ、フランスパンなどは高温の直焼きで焼きます。パンに直接熱が伝わるので、短時間で表面が焼かれ、表面に膜ができたようになり、中から水分が抜けにくくなります。そして水分が水蒸気になり、その水蒸気が対流し全体に熱を行き渡らせます!そこで内側はもちもち、しっとりに仕上がります!外側は、サクッとした食感です!焼きたてが最も美味しい状態です。小麦の風味も最高です!
食パンの焼き方も同じ原理にしたら?
このような状態をどのようにしたら、身近な食パンを、ご家庭で再現できるかを考えました。その策として、「直焼き」の状態を作るには、熱源に直接触れる状態を作る必要があります。
ご家庭に一般的にある調理器具では、鍋かフライパン?また短時間で焼くために、熱が高効率で伝わる材質は、アルミ、ステンレス、テフロンコーティング、鉄?といった検証からスタートし、その結果によって、圧倒的な熱伝導率と調理中の熱の保持力、熱を均一に伝える性質から鉄製のフライパンを選択しました。
鉄のフライパンで焼いた食パンは、表面がカリッと香ばしく、中は驚くほどもっちり・しっとり。まるで、パン屋さんのトーストのような仕上がりに。そして何より、小麦の風味までしっかり感じられるのです。
一方で、あらためてトースターについても検証しました。トースターでは、パンと熱源の間に空気の層があり、その空気の層を伝わって熱があたるので、パン全体に熱が行き渡るには、数分時間がかかります。そのため、表面に膜ができるまでに時間がかかるため、徐々に伝わる熱によって、内部から水分が抜けていきます。ここが差になることが分かりました。

焼き時間を短くするために
加熱中に底面から側面に熱が逃げてしまうため本体側面の高さについて考えました。その熱はトーストを焼き上げるために直接役に立たないため、石窯でピザを焼くようにできるだけパンがあたる底面に熱を集中させる構造が理想的だと考えました。
そこで、取っ手が付けられるぎりぎりの位置まで側面を低くし、通常の同サイズのフライパンに比べ、高さ3㎝に設計しました。この独自の構造によって、熱がパンに効率良く伝わり、中火程度の条件で焼き時間を10数秒ほど短縮することに成功しました。

熱の流れをコントロールするだけで、より短時間で、理想的に食パンのトーストをサクッと香ばしく、もちっとしっとり、甘く焼き上げることができます。こんなワンランク上のトーストを是非ご家庭でもお楽しみください。